太陽光コラム

【2024年最新情報】実際はどうなの?住宅向け太陽光発電事情

皆さんこんにちは!

新潟で自家消費型太陽光発電のことならテクノナガイにお任せ!

テクノナガイソラーレの渋谷です!

 

 

新年1回目の太陽光コラムはずばり住宅用太陽光発電についての解説です!

太陽光発電システムが普及し始めて10年余り、今では住宅の屋根の上だけでなく、商業施設やオフィスビルの屋上、

工場の屋根やカーポートなどに太陽光パネルが設置されている様子を多く目にするようになりました。

 

ここ数年では電気料金の高騰を受けて、太陽光発電で発電した電気を『自家消費』することで電力会社から買う

電気量を少なくしようという動きが企業でも個人でも広がっています。

 

しかしながら、ちょっと前まで売電価格の低下などマイナスなイメージで報じられがちだった太陽光発電。

「実際に太陽光発電設備ってどうなの?」

「つけたほうがいいの?つけないほうがいいの?」

と、興味はあるけど気になる所もある・・・なんて、お悩みの方も少なくないと思います。

 

今回は2024年 最新の情報を公開!

『住宅向けの太陽光発電』に焦点を当て、新潟で10年以上販売・施工をしてきた

弊社の経験を元に詳しくお話しさせて頂きます!

 

 

===目次======================

  1. そもそも住宅用の太陽光発電って?
  2. 住宅用太陽光発電のデメリット
  3. 住宅用太陽光発電のメリット
  4. 雪国新潟での太陽光発電
  5. まとめ

============================

 

1.そもそも住宅用の太陽光発電って?

まず、住宅用の太陽光発電に関しての基礎知識からお話します。

住宅用の太陽光発電設備は、基本的に10kw未満の容量のものをいい、

皆さんもご存じの通り、基本的に住宅の屋根上に設置します。

 

設置方法ですが、以前は屋根に穴を開けて固定する方法が主流でしたが、

最近は屋根に穴を開けない方法(屋根材を金具で掴んで固定する方法)が主流になっております。

 

そして太陽光発電と聞いた時には、気になる発電した電気の使い道(行方)ですが、

住宅用の太陽光発電では基本的に『余剰売電』という形になります。

『余剰売電』とは作った電気をまずは消費側に供給して使い、それでも余った分だけ電力会社に売る 形のことです。

本来『買って使うはずの電気を、太陽光発電で賄う形』と思ってもらえると分かりやすいと思います。

 

ここ数年は電気料金の高騰により、新築・既築住宅問わずに太陽光発電を検討される方が大変増えました。

(弊社でも一時期対応できないほどのお問い合わせがあり、回答までにお時間を頂いたほどでした・・・!)

 

これだけ太陽光発電に注目が集まるのには、もちろんそれなりの理由がございます!

 

↑目次に戻る

 

 

2.住宅用太陽光発電のデメリット

では、まず初めに住宅用太陽光発電のデメリットからお話します。

 

インターネットなどで実際に太陽光発電導入された方のお話を探すと、中には

「設置しなければよかった!」

「太陽光発電は損しかない!」

「太陽光発電では元が取れない!」

とお話されてる方もいらっしゃいます。

 

また最近ではYoutubeなどでも様々な太陽光発電や蓄電池の解説動画があります。

私も太陽光発電を取り扱う会社にいる以上、そういった動画を見つけるたびに気になって視聴するのですが、

上手くまとめられている動画もある一方、中にはよりインパクトある動画にするために、

マイナス面を脚色して強く訴えるような動画もございました。

(注目を集めたり再生数を伸ばすための手法なので仕方ないとは思うのですが・・・)

 

もちろん設置された方ごとに様々な理由はあるかと思います。

しかし、長年太陽光発電を取り扱ってきた弊社としては

『「太陽光発電のデメリット」をしっかり理解していなかったから』

このような意見になるのではないか? と思う点が多く見受けられました。

 

太陽光発電設備は決して安い買い物ではございません。

だからこそ、ご自身で気になる所を調べたり、販売会社とよく相談し、

メリットもデメリットも知ったうえで検討頂くのが後悔につながらない一番の秘訣かと思います。

 

 

・設置費用が高め

太陽光発電設備を導入するためには、様々な関連設備を住宅に設置する必要があります。

太陽光パネルやパワーコンディショナー、架台、配線などの設備代や工事費用がかかります。

また。10~20年と長い間使っていく設備ですので途中パワーコンディショナーの交換や配線などの手直しも必要になります。

最近は部材も随分安くなってきましたが、それでも太陽光の容量によって合計150~250万円ほどの設備工事費用がかかります。

導入費用は高額ですが、太陽光発電は設置することで、10~20年以上に渡って電気料金を削減してくれる心強い設備です。

購入時にローンを検討される方も多いと思いますので、販売会社に太陽光設備を導入した際の電気代削減効果とローン返済額をしっかりシミュレーションしてもらい、納得頂いたうえで導入を決定頂くことが大切です。

 

 

・発電量が天候などに左右される

太陽光発電は太陽光で発電を行うため、雨や雪など天候が悪い時は発電量が著しく落ちてしまいます。また、晴れた日が続いていても冬場は日照時間が短いため、他の季節と比べると発電量が少なくなります。

もちろん年によって、梅雨が長引いたり、天候が悪い日が続く時期もございますが、実は年間を通してみればそこまで大きく全体の日射量がズレないというのが現状です。

弊社の実績としても、月単位での発電量ではなく、年間を通しての発電量で比べてみるとシミュレーションとそこまで変わらないことがほとんどで、年間を通した合計発電量はとても安定しているといえます。

 

 

・太陽光発電での電気代削減効果が分かりにくい

実際に住宅に太陽光発電を設置した方の中には「太陽光発電を設置してみたけど、元なんて全然取れない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

これに関しては、一部では「業者が出したシミュレーションの値が良すぎて、実際では設置費用の回収年数と合わない」なんてこともございますが、それは問題外・・・

最近ではそのような実際の数値と結びつかない『極端に良いシミュレーション』で提案してくる業者はほとんどなくなったはずですが、気になるときはぜひ他業者のシミュレーションも確認したり、シミュレーションの根拠やその業者の過去の実績なども確認するようにしてください。

(長年、太陽光発電を取り扱ってきている業者であれば、過去のシミュレーションと実際の発電量の差異なども参考資料としてお出しできるはずです。)

 

また、作成する業者によって、使うシミュレーションソフトの種類や設定数値も様々ございますのである程度は業者ごとの違いは出るとは思いますが、あまりに現状と乖離している場合は業者に指摘する必要があると思います。

(例えば年間の発電量を確認した際に「設備の故障で発電出来てない期間があった」「異常気象で極端に悪天候が続いていた」などという場合以外で、シミュレーションから15~20%も発電量が低かった場合、そもそもシミュレーションが間違っているのでは? と私は判断します。)

 

 

実態に伴わないシミュレーションはもちろん大きな差異が生まれてしまいますが、その話はここまでとして。

ここからは、あくまで弊社での設置をベースにお話をさせて頂きます。

弊社で住宅用の太陽光発電設備をご提案させて頂く場合ですが、弊社の今までの実績に基づいた発電シミュレーションをご提出させて頂き、大体7~10年程度での設置費用の回収を出来るようご提案をさせて頂きます。

(もちろん、太陽光パネルの設置条件によっては、多少変動する場合もございます。)

 

発電量としても弊社の実績ベースでは、年間を通してみてみるとお出しした発電シミュレーションの95~115%程度になることが大半で、基本的には100%以上の発電量になることがほとんどです。

(ある程度固い数値で年間発電量を算出し、それをベースで費用回収年数も提示させて頂いております。)

 

なお、住宅向けの太陽光発電の場合、基本的には『余剰売電』という形の契約となります。

これは発電した電気を『まずは住宅で使う分に回し、余った電気を電力会社に売る(売電する)』形となります。

これとは違い、一時流行った空き地などを利用して大規模な太陽光発電施設を作る場合は、発電した電気を全て電力会社に売る(売電する)形の『全量売電』となります。

 

住宅用に関して『全量売電』と同じように『売電収入』だけで太陽光発電の元を取っている と勘違いされている方もいらっしゃるようで「太陽光発電では元が取れない」というお話をされている場合がございます。

 ※もちろん、住宅でも一部『全量売電』の契約で電気を全て売っている方もいらっしゃるので一様には言えませんが…

 

一般的な住宅用太陽光発電の『余剰売電』の場合は、下記の2つを算出して、総合的に太陽光発電でのコスト削減効果を考える必要がございます。

 1.電力会社から来る月々の電気使用量から、太陽光発電の設置前・設置後と比較して、どれくらい電気使用量が減っているかを確認

 2.電力会社から来る月々の売電量を確認

この2つを比べてみて、初めて『住宅向け太陽光発電』での電気料金の削減効果をしっかり確認することができるのです。

なお、太陽光発電の表示モニターによっては、『電気を買う・売る時の金額』などをしっかり設定をすることによって、簡単にこのような削減量の試算をすることも出来ます。

 

実際に太陽光発電設備をお持ちの方でも、意外とこれを見落としている方もいらっしゃいます。

ぜひ、住宅向け太陽光発電を設置されている方・設置する方はぜひこの点を忘れずにチェックしてみてください!!

 

 

・太陽光発電設置に向いていない住宅もある

住宅屋根ならどこでも太陽光パネルをつけられる というわけではございません。

一番よくある問題は、屋根の向きです。

太陽光の発電量に関しては、南向きの屋根が一番良いとされており、次に東・西向きの屋根です。東・西向きの屋根だと一例は南向きより15%ほど発電量が落ちるとも言われています。

また、北向きの屋根はさらに発電量が落ちたり、近隣への反射光の影響が予想されるため、設置不可としているパネルメーカーも多くあります。

 詳しくは過去太陽光コラム ⇒ 『効率が良い?設置NG?太陽光パネルの向きにご注意!』

 

また、海岸近くでは塩害の可能性、豪雪地域では積雪への対策が必要になったりもします。

メーカーで塩害対策・積雪対策をした商品も展開しておりますが、こちらは一度販売会社と仕様などをよくご相談された上で検討頂くのが一番かと思います。

 

 

・反射光トラブルが発生する場合もある

上記の項目で少し触れた「反射光トラブル」が起きる場合がございます。太陽光パネルに当たった太陽光が反射してしまい、近隣の住宅の窓に差し込んでしまうような問題です。

 

基本的にこのトラブルは北向きの屋根に太陽光パネルを設置したときに起こりやすい問題であり、基本的に南向きや西・東向きの太陽光パネルに太陽光が当たった際の反射光は上空に向かって反射されます。

しかし、北向きに太陽光パネルを設置した場合は、反射光が上空ではなく真横や下方に反射されてしまうことがあり、過去には反射光トラブルによって裁判にまで発展した事例も日本にございました。

なお、こういった事例は太陽光発電が普及し始めた当初(2011~2013年頃)によくあった事例であり、最近はメーカー側や設置する業者もこの点は非常に気をつけているので、こういった問題が起きたという話を聞くことは非常に少なくなりました。

 

こちらに関しては、一度メーカーや販売会社に反射光による影響を確認してもらい、近隣に反射光の影響がないことを確認した上で検討頂くのが一番かと思います。

 

 

・雨漏りなどの施工不良のリスクがある

工事業者が不慣れだったり、そもそもの工事が雑だったりすると、屋根の施工が不十分で雨漏りを引き起こしたり、メーカーの施工基準からはずれた工事により、メーカー保証の対象外になってしまうリスクがあります。

何か問題が起きたときにしっかり対応してくれる業者なら良いですが、アフターサービスが不十分だったり、そもそも対応してくれないような粗悪な業者も残念ながら世の中にはいるようです。

 

事前の打ち合わせで、太陽光発電の知識が乏しかったり、見積価格が相場より明らかに高い・安いような業者は要注意です。

太陽光設備は大きな金額の買い物となるため、いくつかの業者に声をかけて、しっかりとした説明や対応に納得できる業者にお願いするのが一番です。

 

 

・メンテナンスが必要になる

太陽光発電は、メンテナンスが不要という話を聞くこともありますが、そんなことはありません。しっかりメンテナンスが必要なものになります!経済産業省も発電量の低下や機器の故障がないかを確認するため、4年に1回の定期点検を推奨しています。

 

また、太陽光パネルはだいたい20年程度は使えるものと言われていますが、発電された電気を変換するパワーコンディショナーは約10~15年に1回交換が必要と言われています。

パワーコンディショナーの交換には1台あたり30~40万円程度かかるため、安心安全に長期間設備を使うために事前に積み立てを行う、いつ設備を入れ替えるかなどメンテナンス計画を立てておくことが重要です。

(設置当初にパワーコンディショナー交換の費用も設置業者に確認しておくことをオススメ致します!)

 

 

・太陽光パネル内の有害物質問題や廃棄時の問題が気になる

これは少しデメリットとは方向性が違うお話なのですが、気にされる方もいらっしゃるのでここでまとめて取り上げたいと思います。

太陽光パネルが故障したとき、あるいは太陽光パネル自体を取り外して撤去するときの問題点として「太陽光パネルに有害物質が含まれている」「太陽光パネルはリサイクルできずに廃棄物になる」という話はよく耳にします。

確かに太陽光パネル内には「鉛・カドミウム・ヒ素・セレン」のような有害物質が含まれていますが、近年のパネルでは有害物質をなるべく少なくする・あるいは全く使わないような製造方法になっていること、昔の太陽光パネルだとしても有害物質が極端に多い量が含まれているということはなく、あくまで一般的な電子機器レベルに留まっています。

また、太陽光パネルが破損したときに有害物質が流れ出る危険性を指摘するお話もありますが、基本的にそのような物質は太陽光パネル内部に強固に封着されており、例えば表面パネルガラスの破損やバックフィルムの亀裂などから外に漏れ出す可能性は非常に小さいと言われています。

 

廃棄時の問題に関しては、2040年以降に既存の太陽光発電設備の廃パネル問題が取り上げられることがあります。

太陽光パネルの寿命が20~30年となると、ちょうど太陽光発電が普及し始めた2010年頃から30年経過した、2040年頃に大量に太陽光パネルの廃棄が起きるのではないか?その際、太陽光パネルが産業廃棄物として廃棄される際、処分方法や処分場の問題があるのでは?というお話です。

これに関しては早くから取り沙汰されている問題であり、再エネを長期的に安定した主力電源にしていく方針のある国や製造メーカーも早くから対策を考えています。

現在ではメーカーや研究施設などが一丸となって研究が進んでおり、今まで様々な物質が強固に封着されているためリサイクルが難しかった太陽光パネルを、上手く分別しリサイクルできるようにするシステムが作り上げられています。

 

どうしてもマイナスイメージが強く印象づいてしまったり、その部分だけ大きく取り上げられることもありますが、改めて調べてみるとしっかり対策がされつつあるのがお分かりになると思います。

 

 

・詐欺や騙される可能性がある

悲しいお話ですが、訪問販売やテレアポなどの巧みなトークに騙されて高額な契約をしてしまった、自分の住まいには合わないようなシステムの提案をされてしまったという話を最近よく耳にします。

実際弊社にも「訪問販売で太陽光を提案されているけど、見積内容が適正なのか教えてほしい」というお問い合わせを頂くこともございます。

最近では「モニター価格で実施」「限定キャンペーン」などと謳って勧誘を行う。「この機会を逃すと高くなる」というように契約を急かして、とても高額な契約をする手法がよく使われているようです。

(そのような業者に限って、アフターフォローを何も行ってもらえない というパターンも非常に多いようです。)

 

正しい知識がない状況で、高額な設備を契約してしまうのはとても危険です!

こういった住宅に関する設備を検討する際、ぜひとも住宅をお願いした工事店や身近な取扱店にご相談してみてください。

 

そして、しっかりした説明やシミュレーションを確認し、見積金額に十分納得した上で業者を選ぶことが大切です!

設備を提案するのは業者ですが、選んで決定するのはご自身です。

設備を設置した後で後悔をしないためにも、ぜひ正しい知識を身に着けた上で、納得して設備導入を行いましょう!

 

↑目次に戻る

 

 

3.住宅用太陽光発電のメリット

続いては住宅用太陽光発電のメリットについての解説です。

デメリット・メリットを加味して考えることで、太陽光発電を検討するべきかどうかが分かってきます。

それでは、太陽光発電を設置することで得られるそれぞれのメリットを詳しく解説します。

 

・電気代の削減

大手電力会社の電気料金価格の見直しなど、年々電気代が上昇しています。

住宅に太陽光発電設備を導入することで、

日中に発電した電気はそのまま自宅で使用する事ができ、購入する電気の量を減らすことができるため、電気代削減効果があります。

購入する電気の量が減るということは、電気を使った量に応じて支払う必要がある『燃料調整費』『再エネ賦課金』もその分かからなくなるため、そういった点でも電気代削減効果が見込めます。

 

 

・売電収入が得られる

住宅用太陽光発電は基本的に『余剰売電』形式なので、発電してご自宅で使いきれなかった電気は電力会社に『売電』され、収入となります。

昼間にご自宅であまり電気を使わないとしても、しっかり売電されるので無駄にはなりません。

一般的に住宅用太陽光発電は10kW未満のため、売電開始から10年間は固定買取期間になっており、通常より高い金額で売電が行えます。

 

 

・設備の寿命が長い

太陽光発電設備は寿命が長いというのも利点です。

発電された電気を変換するパワーコンディショナーは10~15年程度で交換必要ですが、太陽光パネルの寿命は20~30年といわれています。

実際、太陽光パネルにはメーカー保証と15年や20年ついてるものも多く、実際に長期間稼働している太陽光パネルでも、20年稼働しても出力低下は10%程度と言われています。

そのため、太陽光パネルは長く使っても発電量の大きな低下はなく、長期的に安定して使える設備といえます。

 

ちなみに日本国内で最古の太陽光パネルは、SHARPさんが奈良県で設置されている太陽光パネルです。

昭和58年に設置されて以降、なんと30年以上も稼働を続けています。

 詳しくはこちら ➡ SHARP 太陽光発電システム「シャープならではの高耐久性」

 

 

・停電時でも電気が使える

災害などで停電が発生した際も、太陽光発電を導入していれば日中に発電をしている間は電気を使用する事ができます。

近年では、千葉県の大規模停電の際に太陽光発電を導入していた家庭では、停電復旧までの期間とても重宝したという声も多くあがりました。

 

また、後述する蓄電池を併用することで、蓄電池に貯めた電気を太陽光がない夜間や悪天候の時にも使用することもできます。そのため、災害時の備えとして太陽光発電を導入する場合は、蓄電池も同時に導入することをオススメします。

 

 

・蓄電池と相性が良い

太陽光発電と蓄電池は相性抜群です。最近では太陽光・蓄電池をセットで導入する方がとても増えています。

相性が良い主な理由は次の通りです。

 

 <災害時に太陽光で発電した電気を溜めることができる>

蓄電池を導入することで、日中太陽光で発電した電気を溜めておくことができます。

太陽光がある日中なら太陽光発電設備だけあれば電気を使う事はできますが、夜間や太陽光がない時間帯は使うことができません。

蓄電池があることによって夜間でも電気を使うことができ、長期間の停電が起きたときにとても重宝します。

 

 <夜間電力が安い料金プランと相性が良い>

蓄電池を導入した場合、深夜帯が割安な代わりに日中が割高な深夜料金プランに切り替えるのが一般的です。

日中の電気代が高い時間帯は、まず太陽光発電で作った電気を使用し、それでも足りなければ蓄電池から電気を使います。

そうすることで、日中は極力電気を買わないような形にし、夜間に通常通りに電気を買って使ったり、蓄電池に溜めることでより経済的に電気を使うことができます。

 

 <固定価格買取期間(FIT)終了後に効率よく電気が使える>

住宅用の太陽光発電は、10年間『固定価格買取制度(FIT制度)』により通常より高い金額での売電となります。俗に『卒FIT』と呼ばれるのがコレです。この期間が終了してしまうと大きく売電価格が下がってしまいます。

安く売電する予定の電気を、蓄電池に溜めて使うことにより、『固定価格買取制度(FIT制度)』が終わった後も経済的に電気を使うことができます。

 

 

・エコキュートやIHなどオール電化住宅と相性が良い

蓄電気と同様にエコキュートやIHなどオール電化住宅にも相性が良いのが太陽光発電です。

理由としては、蓄電池の項目でもあったように、オール電化住宅でも深夜帯が割安な代わりに日中が割高な深夜料金プランに切り替えるためです。

この理由として、オール電化住宅に含まれる『エコキュート(電気給湯器)』が、夜間の電気料金が安い時間帯にお湯を沸かして、保温されているお湯を日中に使うというシステムのためです。

エコキュートのための深夜料金は安いのですが、日中の時間帯の料金は割高となってしまうため、太陽光発電で日中作った電気を使うことで割高な電気料金を削減することができます。

また、最近では太陽光発電やHEMSなどのシステムを連系させることで、天気の良い日は日中の太陽光発電で発電した電気を使ってエコキュートでお湯を沸かす ような柔軟な使い方ができる機種も増えてきました。

 

 

・ZEHにつながる

ZEH(ゼッチ)とは『ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス』の略です。

 

このZEHという言葉は

「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」

のことを指します。

(詳しくは環境省のこちらのページをご覧ください)

 

現在、経済産業省・国土交通省・環境省が連携して住宅の省エネ・省CO2化に取り込んでおり、目標では『2020年前にハウスメーカー等が新築する注文住宅の半数以上をZEHにし、2030年までに建売戸建や集合住宅を含む新築住宅の平均でZEH化することを目指す』となっています。

そして、太陽光発電はZEHの条件である「再生可能エネルギー」となります。

再生可能エネルギーには水力発電や風力発電がありますが、ZEH条件のために一般住宅にそれらを導入することはコスト・規模などを踏まえても非現実的なため、実際には太陽光発電を導入することがZEH化の必須条件となっています。

 

また、国が推進しているZEHには国や自治体から補助金が用意されている場合がございます。

補助金のため条件があり予算にも限りがあるため、必ず受給できるとは限りませんが、ZEHを検討する際にはハウスメーカーや工務店としっかり話し合い、何を導入すればよいのか確認しましょう。

 

 

・電気自動車(EV車)の充電に活用できる

日本や世界各国では電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHEV)の普及が進んでいます。政府からの「2035年には新車販売を電動車100%」や「2050年カーボンニュートラルを目指す」という宣言もあったように、日本での普及もこれからどんどん進んでいくと思われます。

電気自動車の普及に伴い、公共施設など様々な場所でEV車用充電スタンドも増えつつありますが、自宅で毎日EV車の充電を行うことができれば、充電切れのリスクを減らすことができます。

 

太陽光発電を設置する際に合わせて、EV車用の充電コンセントまたは充電スタンドを設置すれば、自宅でEV車の急速充電を行うことができます。

また、対応できるEV車は限られますが、V2Hと呼ばれる機器を導入することによって、EV車に溜めてある電気を家庭内で使うこともできます。

現在EV車を所有している人や、将来EV車に乗り換えようと検討している方にとっても太陽光発電はオススメです。

 

 

・環境貢献ができる

太陽光発電を導入する目的としては、電気代削減や災害時の備えや快適性のアップなどが注目されますが、本来の目的としては二酸化炭素(CO2)削減をはじめとした環境負荷の低減・環境貢献にあります。

上記のZEHを国が推進する目的としても、CO2削減などの環境負荷の低減が目的の1つとして挙げられています。

 

たまに太陽光発電設備に関して聞こえてくる疑問で

「太陽光発電は電気を生み出す段階ではCO2の排出は起きないが、製造時のCO2排出量はどうなっているのか?」

というものがあります。

 

それを測るために「EPT(エネルギーペイバックタイム)」というものがあります。

これは発電所などのエネルギー設備の『エネルギーを製造する装置を生産するのに要したエネルギーを、その装置が発電するエネルギーによって何年で回収できるのかを示すもの』です。

このEPTという考えは、現在日本の7割強の電力を賄っている火力発電など「発電するために燃料が常に必要になるもの」には設定できないものになっており、水力発電・風力発電などの再生可能エネルギー発電施設がどれだけ環境負担が少ない方法化を測る際に使われます。

 

これによると、太陽光発電のEPTは 0.96~2.6年程度 と言われています。

太陽光発電の寿命は 20~30年程度 と考えられているため、製造時の約10倍のエネルギーを生み出すことが出来ると言われています。

これを踏まえると『太陽光発電は製造時にCO2排出するが、発電時にはそれ以上のCO2を削減することが出来るので、地球温暖化防止に役立つ設備である』といえます。

 

 

↑目次に戻る

 

 

4.雪国新潟での太陽光発電

新潟県など雪国での太陽光発電で気になるのが雪に関する問題です。

ここでは実際の弊社での実績を踏まえて、雪国での太陽光発電の実情をお話させて頂きます。

 

・雪国新潟での太陽光発電

まず冒頭でこれだけ言わせてください!

『雪国での太陽光発電設備導入はメリットのほうが断然大きい』と言えます!!

 

いろいろ不安に思われる部分はあるかと思いますが、まず実際に導入する設備面でのお話です。

屋根上に設置される太陽光パネルや設置用の架台も、メーカーによって積雪地域向けの商品が提供されていますので、積雪量に合ったものを選定することが重要です。

設置予定の地域の垂直積雪量を踏まえて検討すると、思ったより設置することが出来る場所は多くなります。

(もちろん、数m単位で雪が積もる豪雪地帯や山奥などは要相談となりますが・・・)

 

また、気になる冬場の太陽光発電の発電量ですが、雪国だけではなくの日本全国どこでも、冬場は太陽光発電の発電量は低下します。

これは日本という国の経度の関係なのですが、冬場は太陽の高さが低くなってしまうため発電量が低下します。

 

雪国の場合は、ここに冬場の天気の問題や、太陽光パネルの上に雪が積もってしまうことにより太陽光が届きにくくなり、追加で発電量が低下する形となります。

しかし、一部の調査では東京の年間発電量を100とした場合、新潟の年間発電量は90程度(積雪の影響を除く)と言われており、雪国といっても発電量にそこまで大きな差がないことが分かります。

 

 

・屋根上太陽光発電の落雪問題

太陽光発電を屋根に設置した際、雪国の場合『積雪時の落雪』がよく問題として上がります。

太陽光パネルは平面で滑りやすいので、積もった雪が通常の屋根よりは落ちやすくなる傾向があります。

その場合の対処法としては、1つは「太陽光パネルの配置を屋根上部のみにして、軒先手前までを開けておく」という方法です。

屋根が雪止め瓦など雪止め機能付きの場合、軒先ついている場合がほとんどです。

軒先手前を少し開けるように太陽光パネルを設置し、なるべく屋根既存の雪止めを有効利用する形です。

 

もう1つが「軒先に雪止め金具を設置する」という方法です。

軒先ギリギリまで太陽光パネルを設置したい場合や、雪止め瓦など屋根既存の雪止めでは心許ない時にこちらが選ばれることが多いです。

 

ただし、どちらにせよ「屋根に太陽光パネルを設置した場合、雪が滑り落ちやすくなる」のは間違いありません。

お隣の家の敷地内に雪が落ちてしまって・・・ というトラブルも聞きますので、ぜひその点はしっかりご留意頂いた上で検討するのが大切です。

 

 

・太陽光パネルの雪下ろし問題

こちらも良くご質問を頂く内容として、太陽光パネルに雪が積もった場合の対策についてのお話です。

当然ながら新潟のような雪国では、冬場に太陽光パネルの上に雪が積もり発電量が落ちたり、場合によっては雪が多く積もった場合は発電しなくなることもあります。

 

空き地などの平地に設置する『野立て』と呼ばれる太陽光発電では、架台の組み方によって雪が落ちるようにある程度の角度をつけて設置することが出来ます。

しかし、住宅の屋根はそういうわけにもいきません。

基本的に住宅屋根の角度のまま太陽光パネルを設置することになるため、基本的には雪が降った場合には雪が積もっていってしまう場合がほとんどです。

 

そのため、『雪下ろしはしたほうがいい?』『太陽光パネルに融雪用の設備を導入したほうがいい?』といったお問い合わせを頂くことがございます。

これについても解説致します。

 

太陽光パネルの雪下ろしですが『安全に出来る範囲でなければ、無理に雪下ろしをしないことをオススメします』

理由としては、そもそも冬場は太陽の高度が低いこと、日照時間が少ないこともあり、春~秋よりは発電量が少ないという点があります。

簡単に雪下ろしが出来るような野立ての太陽光パネルであれば、そこまでの労力や危険も冒さずに雪下ろしが出来るかもしれません。

が、屋根上や地上から行う場合・屋根上で行う場合もそれぞれ危険が伴います。

 

そのため、雪下ろしによる発電効果と落雪や落下などの危険(リスク)を天秤にかけた際、どうしてもリスクの方が大きくなってしまうかと思います。

私自身、太陽光発電の定期点検で住宅向けから野立て・産業用まで様々なケースの設備にお伺いさせて頂いておりますが、このような質問を頂くたびに『オススメできない』とお話させて頂いております。

 

せっかく設置された設備はもちろん大事ですが、それ以上にご自分の体や安全が大事です!

もし、雪下ろしなどをされる場合は、決して無理をなさらぬようにお願い致します!

危険が伴うことが想定される場合には、設置業者に相談するのが一番です!

 

 

・太陽光パネルの融雪設備ってどうなの?

たまに寄せられる質問で『太陽光パネル用の融雪設備の導入』に関してがございます。

追加設備の導入になるため、もちろんこれは対費用効果のシミュレーションをした上で判断するべきです。

こちらに関しても、私どもとしては「基本的にはオススメはできない」という場合が大半になるかと思われます。

 

これも理由としてあげられるのは、冬場は太陽の高度が低いこと、日照時間が少ないこともあり、春~秋よりは発電量が少ないという点があります。

ただでさえ低い発電量を出すために、どの程度の設備コストをかけられるのか という対費用効果をしっかり確認しなければいけません。

 

これに関して、弊社もお客様から何度か依頼され、シミュレーションしたことがございます。

しかし、残念ながら設置コストを上回る効果は得られなかったので断念した・・・という形となっています。

(住宅向けの規模ではこのような試算になっておりますが、野立ての大規模な発電設備であったり、設置場所によってはしっかりとした効果が出るのかもしれません・・・)

 

 

・結論『雪国でも太陽光発電設備はしっかりメリットがある!』

やはり雪国にお住まいの方として、気にされる点は多いかと思いますが、クリアできる課題も非常に多いです!

 

弊社の10数年の実績を踏まえても、電気代の削減に関して太陽光発電設備の導入はメリットがございます!

実際の導入メリットに関しては設置予定場所の条件などによって変動します。

ぜひ『しっかりと年間の発電量や設備費用の回収シミュレーションを作成』してくれる業者様に相談した上で決めましょう!

 

↑目次に戻る

 

 

5.まとめ

・太陽光発電はしっかりメンテナンスが必要なもの

・太陽光パネルの有害物質や廃棄問題はあるが解決されつつある

・悪質な訪問販売やテレアポなどで騙される可能性もあるので注意する

といったものがあります。

 

また住宅用太陽光発電のメリットは

・作った電気を家庭内で使うので、電気代の削減効果が期待できる

・使い切れなかった分は電力会社に売って、売電収入が得られる

・設備の寿命が長い

・停電時でも太陽光が出ていれば電気が使える

・蓄電池と組み合わせることによって、太陽が出ていない時間でも電気が使える

・エコキュートなどオール電化住宅の日中の割高な電気代を削減できる

・ZEHにつながり、補助金を活用できる可能性がある

・電気自動車(EV車)の充電に活用できる

・CO2削減による環境負荷の軽減できる

といったものがあります。

 

新潟など積雪地域でも対応可能な太陽光発電設備がございます。

「しっかりその地域の建築基準法での積雪量を確認する」「それに対応できる太陽光発電設備を選択する」ことが重要です。

また落雪の問題もありますが、季節屋根の雪止めを利用するのか、軒先に雪止金具を付けて対応するのかで対応が可能です。

この点は、販売会社とよく話し合ってご自宅に合ったものを選定されると間違いないと思います。

 

近年では新築住宅の多くが導入されるまでに普及している住宅用太陽光発電。

最近は電気料金の高騰の影響で、弊社にもたくさんのお問い合わせを頂いております。

こうした現状を踏まえると、今まで以上に検討される方が増えている印象がございます。

 

決して安い買い物ではないからこそ、メリット・デメリットをよく理解してから検討したいものです。

また、メンテナンスや発電シミュレーションを元にした『実際の導入効果』や『ローン支払いとの兼ね合い』など、設備の設計から費用面までトータルで詳しくお話してくださる販売会社とよく相談し、納得した上で購入することが大切です。

 

 

弊社でも太陽光発電に関するご質問・ご相談は随時受け付けております!

ぜひ、こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお問合せください!!

 

 

新潟で自家消費型・産業用・住宅用の太陽光ならテクノナガイソラーレ!

本日もお読みいただきありがとうございました!

 

↑目次に戻る

テクノナガイに関するお問い合わせはお電話または下記お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
いただいたお問い合わせに関してはテクノナガイスタッフが誠意を持ってお答え致します。