太陽光コラム

【太陽光パネル、パワコン… 中国メーカー大丈夫?】

みなさんこんにちは。テクノナガイソラーレ設計部の今野です。

太陽光の基礎知識シリーズ、第三弾は「太陽光設備における中国メーカー」についてです。

 

太陽光設備が日本で導入され始めた1990年代、特に後半の方では、日本は太陽光パネルの生産量世界一を誇りました。しかし2000年代に入ると主に中国など海外メーカーが急速に台頭し、次第に日本メーカーはその事業を縮小、国内でのシェア率も低下していきます。

 

現在弊社では様々なメーカーのパネルをご提案させていただいておりますが、お客様からのご希望がない場合には、やはり中国メーカーのものをお勧め・ご提案させていただくことが多いです。

 

しかし少し前に各種報道機関による、「中国製太陽光パネルに関する“隠し通信機能”や“インフラ妨害”に関する報道」が話題となりました。その報道を目にし、中国メーカーへの疑問や不信感を持たれたという方もいるかと思います。

 

この記事をご覧いただき、では実際中国メーカーってどうなの?という疑問を少しでも払拭していただければ幸いです。

 

 

【報道について】

弊社でも話題となった報道については確認をしております。

 

簡潔に要約すると、「中国製の太陽光パネルに未申請の不審な通信機器が含まれており、それを通じて外部との通信やインフラ破壊等を行う可能性がある」という内容です。

 

米政府では既に安全保障上の理由から、一部中国製バッテリーの調達を禁止する法案を提出しており、今後はインバーター等にまで制限が広がる可能性もあります。

 

また、大手電力会社等では中国製機器の使用を減らす方向で調整を進めているという話もあります。

 

トランプ大統領の強硬姿勢もあり、関税率を引き上げ、中国製パネルなどへの依存脱却と国内産業の再強化を図っていく方針のようです。

 

そのような状況なので、当然皆様の中にも中国メーカーに不安を覚えた、という方もいると思います。弊社としてもなるべくお客様の不安を取り除いたうえでご提案を行いたいので、日頃お付き合いのあるパネル・PCSの一部メーカーには確認を行いました。

 

【某パネルメーカー様の見解】

 

一部報道にある「中国製パネルに不審な通信機器が含まれている」との件については、太陽光パネルそのものではなく、インバーターに起因する可能性が高いです。パネル自体には通信機能を持つ電子機器類は搭載されておらず、PCSなどのインバーター機器と接続された際に、初めてデータ通信が行われる仕組みです。

 

また、以下の理由により、パネルへの通信機器の搭載は現実的ではありません。

・通信機器をモジュール内に搭載することは構造上困難

・仮に搭載した場合、コスト増によりモジュールメーカーの採算が悪化する

 

【某PCSメーカー様の見解】

 

通信機器に関する報道について。

同社の製品はISOIECの国際規格に準拠しており、第三者研究機関(Forescout)による調査報告においても「問題なし(noissue)」との評価を受けております。

 

という事で、弊社とお付き合いのあるメーカーからは、「問題ない」との報告をいただきました。

 

 

【なぜ中国メーカーをお勧めするのか】

 

先にも書きました通り、弊社ではお客様から特段のご希望がない場合、基本的には中国メーカーの製品をお勧めしております。

中国メーカーというと一般的には、国内メーカーのものより安全性や信用性に欠ける、と思われがちかと思います。しかしこと太陽光業界においては、まったくそんなことはありません。

 

例えばパネル。住宅用の場合はサイズ等の面で、まだまだ国内メーカーを使用している場合も多くあります。

しかし法人用の場合は、基本的に中国メーカーが登場する場合がほとんどです。世界的に見ても中国メーカーのシェア率は高いです。

 

2024年段階での出荷量はトップ5を中国メーカーが占めており、出荷量の約半分もその5メーカーで占めています。

それだけ中国国内での生産競争も激しく、モデルチェンジを繰り返しながらパネルの性能は日々向上しています。

 

コスト面をみても国内メーカーよりお求めやすい価格となっているため、費用対効果を求められやすいこの業界においては、中国メーカーに優位性があるといえます。

 

またPCSについても、現状国内の、特に法人様用の太陽光発電設備につきましては中国製(HUAWEI社)のPCSが多く提案・設置されております。弊社につきましても同様の状況にあります。

 

これは価格面もそうですが、性能面がかなり優秀だからです。PCSと合わせて設置される同社の制御システムは、逆潮流を発生させないための追従制御の精度が非常に高く、天候不良で発電が安定しない場合でもほとんど継電器を作動させることがありません。

 

また、工事の際の施工性もよいというのもポイントの一つです。普段は画面の見やすさから他のメーカーの監視システムと組み合わせることが多いですが、これ単体でも制御から監視まで行うことも可能です。

 

もちろん他のメーカーが良くないというわけではないのですが、あらゆる面で優れているHUAWEIPCSを弊社では採用しています。

 

これらのことから、中国メーカーが優秀だとわかっていただけたかと思います。

その上であえて言うと、弊社や他の同業の方々が「中国メーカーを勧めている」というのは、「言い方」として正しくありません。

 

弊社としては、

生産国に関係なく、お客様に喜ばれる製品を選定しお勧めしています。そしてその製品が結果的に中国製です。」というのが、正しい言い方になります。

 

もちろん他の会社様も同様だと思います。

 

もちろんお客様からのご希望がある場合には、それに合わせたご提案も行っております。ご希望・ご要望については弊社担当営業までお申し付けください。

 

弊社では電力申請のみのご依頼もお受けしております。単線結線図の作成から書類のご用意~電力会社とのやり取りまで、お客様の設備が円滑に発電開始できるよう、弊社で責任をもって申請の手続きを行わせていただきます。

まずはお問い合わせフォームより、お気軽にご相談くださいませ。

 

 

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

それでは次回もお楽しみに~~~。

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