【なぜ、太陽光発電を設置するのか?】
2025.11.10
みなさん、こんにちは。設計部の佐々木です。
日頃は弊社のブログを見ていただき、ありがとうございます。
今回は、そもそも「なぜ、太陽光発電を設置するのか?」というお話です。
このブログを見ていただいている方にとっては、基本的な話なので少し退屈かもしれませんが、お時間があればお付き合いいただけますと幸いです。
【今さらどうしてこのテーマ?】
私もいわゆる「初老」(40才)という節目を迎える年となり、最近は同窓会や久々の友人と会う機会が多い中で、
ある友人から、「今北海道のメガソーラーが話題だけど、そもそもなんであんな誰もいないところとか、山の中に太陽光を設置しているのか?」と質問されました。
(ちなみに大規模に自然を壊すような開発を伴う太陽光発電は、弊社は会社方針として一切関与しておりません。)
私は少しハッとさせられました。なるほど、我々はいつの間にか自分のいる業界のことは世間の常識のように錯覚してしまうことがあるのだな、と。
確かに何も知らない方たちから見ると、住宅についている太陽光、大きな工場についている太陽光、山の中についている太陽光の区別はつけられませんし、そういう疑問があるのは当然です。
今回、見た目は同じ太陽光発電ですが、その内容(システム)が違う、ということを簡単に説明したいと思います。
【過去に大流行!!売電型太陽光発電】
まずは「売電型太陽光」のお話から、これは読んで字のごとく、発電した「電気」を「売る」ことで収益を得る、いわば投資型の太陽光発電です。
基本的に発電した電気は、基本全て近くの電柱・電線を介して、電気市場に流して売ることになります。
(この時に利用する制度が「FIT制度」と呼ばれるものです。)
目的としては長期的な投資事業となります。
主には広い敷地(元農地)や、会社の大きな屋根などに設置するケースが多いです。
ただし、この電気を売ったときの「売電単価」が年度ごとに決められ、年々減額となっているため、現在では事業性が合わないという理由でほぼ実現はしません。
(一部の特殊な事情や条件などで、実施をしているケースはあるようです。)
【現在の主流!!自家消費型太陽光】
次に紹介するのは、現在の主流である「自家消費型太陽光」です。
こちらは発電した電気を「売る」のではなく、自分の家や会社で「使う」太陽光発電です。
目的としては、高騰する電気代を太陽光の電気を使うことで削減する、あるいは会社であれば、排出CO₂を削減するための事業となります。
(太陽光発電の電気はCO₂を出さない電気)
こちらは、電気を利用する建物の屋根等に設置をするケースが多いです。
(新潟ですと、新潟県庁等にも設置されております。)
発電した電気を「自分で使う」わけですから、物理的・現実的に電気を送る電線が届く距離に設置しているとお考えいただけると、わかりやすいかなと思います。
ただし、「使う」だけではなく、実は「使いきれない」電気は売ることもできます。(余剰売電型)ほとんどの住宅の太陽光は基本自家消費をしながら、余った電気を売るというシステムになっております。
法人様(産業用)でも可能ですが、特に高圧受電のお客様は事業開始までの申請に膨大な時間がかかり、多少のコストが発生するため、あまりお勧めはしておりません。
【新興勢力!!オフサイト電源としての太陽光発電】
最後にご紹介するのは、非常に特殊な太陽光、オフサイト型太陽光です。
これは、基本的には②自家消費型の太陽光に近いのですが、発電した電気を電線で共有するのではなく、発電した電気をデータとして管理し、自家消費として運用していく太陽光です。
電気代の削減やCO₂削減を目的に近年生まれた新しい太陽光の形です。
こちらに関しては、非常に難解なため私もうまく説明できる自信がありません。ブログではこの説明でとどめさせていただきます。詳細を知りたい方は是非弊社にお問い合わせください。
【まとめ】
簡単ではありますが、太陽光の種類についてお話をさせていただきました。
この3つの内容(システム)に関しては、「見た目」ではその設備がどれに該当しているのか判別することはできません。
我々プロの目でも現地、あるいは設計図などを見て初めて確定できる話なので、一般の方々にはなかなか難しいお話かもしれません。
ですので、本日のブログを読んでいただき、一口で「太陽光発電」と言ってもみな同じ目的・同じ使用用途でやっているわけではない、という認識だけ持っていただけますと、「太陽光発電」についての見方が少し変わってくるかもしれません。
本日のブログは私のプライベートな部分から着想を得て書いております。
ですので、今回は皆様にお読みいただけるのはもちろん、あの時私に質問してきた彼にも是非このブログを読んでもらい、感想をいただきたいと思います。
お問い合わせに関しましては、お問い合わせフォームよりお願い致します。







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